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2013.03.23 Sat 闇の眷族、みたいな、ある日のふたり。

とくにヤマもオチもイミもなく、とにかく仲良くさせたかった! だけ!

そしてヤマなしオチなしイミなしといえば、お姉さまが天羅奥方会の薄くて高い本即売会小話を書いてくださっているので、そちらもぜひ! カイさんの弟のお嫁さんが大変! かわいいので! ぜひ!

あ、てことは今時点ではノーチちゃんはカイさんの義妹なのかー。









「それでねそれでね、俺、今日はハンバーグが食べたいんだけど。豆腐じゃなくて、ちゃんとミンチでつくったやつ。切ったら肉汁が出てくるやつ」
「……イクヤさん」
「なぁにー?」
「邪魔です」
 えぇー? と、不服そうな声を上げてくれるイクヤさんは、ベッドのうえでとりこんだ洗濯物を畳んでいるわたしの後ろにいて、背中から腰を抱くように腕を回して肩に顎を乗せている。腕を動かすたびに肘がイクヤさんにあたるから、邪魔、というよりも、気が散った。痛くないのかしらと思うけれど、イクヤさんは平気そうだ。
「いいじゃーん、明日から俺いないんだしさ、ベタベタさせて? 甘やかして? だって三日も会えなくなるんですけどアキちゃんは寂しくありませんか?」
「ユリちゃんがいるから平気です」
「傷ついたーっ! アキちゃんは俺とユリちゃんとどっちが好きなの? ていうかユリちゃんになつきすぎじゃね? 俺泣いちゃいそうよ」
「イクヤさん」
「大好き?」
「邪魔です」
 はからずも、すこし離れた場所にあるタオルを引き寄せた拍子に肘がイクヤさんの脇腹に当たった。わたしの肩に顔をうずめたイクヤさんは、足をじたばたさせてうーうーうなりながらぐずっている。埃がたつからやめてほしいのです。
「アキちゃんは俺のこときらいなの……?」
「そういう問題ではありません」
 うちの女の子はつれないね――イクヤさんは諦めた様子で、腕をはなして向こうを向いた。背中越しに伝わってくる、しょんぼりした気配は、きっとふざけてやっているだけだと思うけれど。
 イクヤさんがわたしをつれていけない仕事のあいだは、以前からゴウダさんのお家にお世話になっていたし、最近はユリちゃんに誘われてカイさんのお家に泊まりもするようになった。お留守番は慣れている。得意だと思う。
 それでもさびしいと言ったら、イクヤさんは困ってしまうだろうに。
 イクヤさんのしょんぼりは、やっぱりふざけていただけで、すぐにベッドの端に投げだしていた雑誌をたぐりよせて読みはじめた。洗濯物を畳み終わるまで待っているつもりかしら。邪魔です、と言ったのはわたしだけれど。
「……」
 そろっと身体の向きを変えて、さっきイクヤさんがしていたように腰に腕を回して背中に額を当ててみると、イクヤさんはちょっとだけ笑った。
「疲れました。休憩中です」
「俺のは適当に突っ込んじゃえばいいよ。どうせ着たら皺になるんだし」
「だめです」
「パンツくらいはいーでしょー」
「だめです」
「つうかアキちゃんそろそろ俺の下着といっしょに洗うのイヤじゃないの? ユリちゃんチは別々なんでしょ? ヤだったら分けて出すよ」
「お水と時間がもったいないです」
「もったいないですか」
「イクヤさん」
「なあに?」
「今日のお夕飯はハンバーグにします。お豆腐じゃないハンバーグです」
「やったね」
「だから、お肉を買いに行かなければいけません」
「いっしょに行く?」
 うなずくと、イクヤさんはまた笑いながら「それじゃあ早くすませちゃおうね」と言って、わたしを背中にくっつけたまま体の向きを変えて洗濯物を畳みはじめた。イクヤさんのほうがわたしより身体が大きいから、動いても肘がぶつかったりはしない。
 背中は広くて、体温は低くいけれど触れあっていればほんのりあたたかくて、いい匂いがした。出かけない日には香水をつけたりしないから、イクヤさんの匂いだ。
 いい匂い。
「……やっぱり、お豆腐のハンバーグにします」
「えっ!? なんでっ?」
 そんなあ、って、今度は真面目にしょげているイクヤさんに、だってもうすこしこうしていたいからです、と言ったら。
 イクヤさんは困るかしら?










アキちゃんは基本的に自分からさびしいとか言わないし、甘えてこないから、イクヤさんが力技で甘えさせているはずなんですこれはべつに自分が甘えたいわけじゃないと思うんですいやでもついでに俺もちょっと甘えとこうくらいに思っているのかもしれない。←


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Comments

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たぬ : URL

2013.03.23 Sat 18:33

・・・イクヤさんの匂い、だとΣ(゚Д゚;ガタッ!!
しかも無添加!!←自重しろ、いやできない

我が君 : URL

2013.03.23 Sat 21:24

ラブラブじゃねーか!!入る隙間ねーよゴウダぁぁ!!(。´Д⊂)(。´Д⊂)

卯月 朔 : URL いらっしゃいませ!

Edit  2013.03.23 Sat 21:36

我が君とたぬさまの反応がまったくちがってすごく楽しいなーってニヤニヤする卯月は幸せ者(〃艸〃)


たぬさま
無www添www加www オーガニックなイクヤさんwwwww
まあ、たぶん普通に清潔な男のひとの匂いだと思うんだけど、好感持ってる相手のは基本的に良い匂いだと感じるらしいから、たぬさまもイクヤさんの匂い良い匂いだと思うと思うw アキちゃんはたぶんゴウダもいい匂いだと思ってるんじゃないかなー?


我が君
だだだ大丈夫だよ! たとえばアキちゃんイクヤさんには下着どころか半裸見られたってたいして恥ずかしくないだろうけど、ゴウダの前じゃ半裸どころか下着も恥ずかしがるからね! ゴウダんチにお泊りの時は自分の下着はこそっと洗ってこそっと干してこそっとしまう感じだからね! そのあたり鑑みるに、入り込む隙間だらけだと思うから大丈夫だと思うよ!(笑)

ミズマ。 : URL

2013.03.23 Sat 23:06

なんだこのデレ。
なんなんだこのデレ。
なんなのだ、このデレはぁッ!!щ(゜▽゜щ)

最ダメ期から続けて読むと、冒頭のお兄ちゃんが一体ダレなのか迷子になりましたw
いやしかし、良いデレだー。良いデレだー。アキちゃんがかわいいー///

そして冒頭で宣伝どうもです。ノーチちゃんは、カイさんの義妹なのか! 妹も出来たのか、カイさん!
ノーチちゃんの話、もっと書きたいね!

卯月 朔 : URL いらっしゃいませ!

Edit  2013.03.24 Sun 22:16

お姉さま
>冒頭のお兄ちゃんが一体ダレなのか迷子
卯月も「おまえ誰だよwwwwww」でしたwwwww いつものイクヤさんのはずなのに、あの出来立てカップルみたいな初々しい距離感からいきなりゼロ距離に詰めたら、もう、誰だよとw

イクヤさんとアキちゃんは、スキンシップ多めなので(過去時間編のあとのイクヤさんが子どもとの距離感がよくわからなくて迷走した結果w)わりとあんな感じに日々過ごしてます。アキちゃんから抱きつくのは貴重。イクヤさんもアキちゃんもにゃんこ属性なので、デレるときにはめちゃくちゃデレます!

ノーチちゃんはマジ天使なので! かわゆい奥方! クウカイ本を読んだあとのノーチちゃんがカイさんとエンカウントでも面白いし、未読のままエンカウントでも面白いなあ、と。どっちにしろはりきっておめかししてド緊張してそうなノーチちゃん可愛いです/// カイさんはきっとやっぱり手料理でもてなしてくれるに違いない! 可愛い弟の嫁さんが来ると知ったらまた気合入れて準備してくれるにちがいない!(/∀\*)

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